1999年公開の映画。
元々の原作はシェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」です。
この作品を現代版にしたものがこの『恋のからさわぎ』です。
映画『恋のからさわぎ』のキャストは皆ハマり役!
『恋のからさわぎ』が大好きな理由はもうたくさんあるけれど、まずは出演者です!
主演のジュリア・スタイルズ
秀才で知られる彼女の演技は最高です。
不貞腐れた表情がまた可愛くてたまらないんです。
この映画だけでなくジュリアは少しひねくれた役が多いかもしれません。
ですがそのキャラクターが合う表情、演技が出来るのがジュリアです。
助演のヒース・レジャー
若くして命を絶ったヒースですが、ヒースといえば「ダークナイト」だと思います。
彼の最高傑作にして最高の演技をした作品です。
そのヒースのハリウッドデビューとなるのが『恋のからさわぎ』でした。
この作品でヒースはアイドル路線まっしぐらと言っていいほどかっこいいスタイル、そしてキャラクターを演じています。
この映画を観てヒースを好きにならない人がいるのでしょうか。
おそらくいないと思います。
『恋のからさわぎ』で1番好きなシーン
ヒース演じるパトリックが、ジュリア演じるキャットの心をなんとか射止めようとしたシーンがあります。
キャットが体育の授業をしている時に突然「君の瞳に恋してる」が全校放送で流れ始めるのです。
何が起こったのかと止まったキャットとキャットのクラスメートたち。
その横で休んでいたと思っていた別クラスのメンバーが実は吹奏楽部の部員たちだったのです。
そしてパトリックが歌う「君の瞳に恋してる」に合わせて吹奏楽部部員たちが演奏しながら体育コートで踊り始めます。
それに合わせるようにパトリックは放送室からポールづたいにコートへ降りてきて体育コートの観客席をジーン・ケリーのように踊り歌うのです。
キャットは驚きますが嬉しさのあまり笑顔満開です。
警備員が止めるのを振り切り更に踊りながらパトリックは歌いきります。
この歌声です、これなんです!!
ヒースの歌声がこんなにも低音で渋く心に響くものだとはこの映画を観るまで知りませんでした。
このシーンは何回観ても笑顔にしてくれる素晴らしいシーンです。
そしてヒースを起用したことの成功シーンだと思います。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット
そして最後に忘れてはいけない出演者がいます。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットです。
今ではこちらも「ダークナイト」や「(500)日のサマー」など有名作品に多数出ている超有名人。
でも『恋のからさわぎ』当時はまだ外見も幼く、おそらく今観たらジョセフだと気づかないほど違うと思います。
また演技もまだ幼さが残る感じがあります。
それがまた可愛いので許せてしまうのがジョセフの良さです。
映画『恋のからさわぎ』で1番の見どころは?
この映画は前述のヒースの歌唱シーンが最も見どころだと思います。
ただこれはヒース好きの個人的指向でもあります。
映画好きの方が観たらきっと最後にキャットが「10things I have about you」という詩をクラスメートの前で朗読するシーンだと思います。
確かにこのシーンも泣けるくらい素敵です。
お互いに好きなのに素直になれずくっついては離れを繰り返していたキャットがパトリックへの思いを詩に込めて朗読するのです。
この詩がまた素晴らしいので、ここに記します。
あなたを嫌いな10のこと
あなたの話し方が嫌い、その変な髪形も
私の車を運転するのが嫌い
見つめられるのが嫌い
どでかく、いかついブーツや心を探ろうとするのが嫌い
うんざりさせるほど、嫌いだから、こうして詩を書いてるの
それで嫌になるのは、いつもあなたが正しいから
嘘をつくときのあなたが嫌い
笑わせるのが嫌い、泣かされたらもっと最悪
そばにいないのが嫌い、電話をくれなかったことも
でも本当に嫌いなのは、あなたを嫌いになれないこと
ちょっとでも、全部でもない、まったく量でははかれない
キャットの性格がとても表された詩です。
素直になれないキャットだけれど、パトリックの嫌いなところが本当は大好きでたまらないと言っているようにしか聞こえない詩です。
こんな詩を読まれたらパトリックがキャットを更に好きになること間違いなしです。
映画でももちろん2人はハッピーエンドです。
出演者、そしてキャットとパトリックの素直になれない2人の恋のシーンは、学園ラブストーリーの映画としては名作に入ると思います。
ぜひ映画を観てヒースの歌声、そしてキャットの詩を改めて読み直してください。
笑顔と涙が溢れます。
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