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「バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)」あらすじと感想

バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)」は、フォックス・サーチライト・ピクチャーズとリージェンシー・エンタープライズ社によって製作されました。

本国アメリカでは2014年の10月17日〜封切られた後に、日本でも2015年4月10日〜20世紀フォックス社の配給によって全国ロードショーされています。

メガホンを取っているのは国境を越えた群像ドラマから実録物までの幅広い創作活動を続けている、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督です。

日本で盗まれた1丁のライフル銃がアフリカ大陸の小国で悲劇の引き金となる「バベル」や、アメリカ開拓時代の史実からインスパイアされた「レヴェナント : 蘇えりし者」などが有名ですね。

[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″][move]第87回のアカデミー賞では作品賞に輝いた他、2015年度のキネマ旬報ベスト・テンでも外国語映画部門の第4位にランクイン[/move]しました。[/moveline]

かつてヒーロー映画で活躍した落ち目の役者が、舞台劇で人生の一発逆転を狙うブラックコメディーに仕上がっています。

目次

あらすじ

人気シリーズ「バードマン」に出演してきたリーガン・トムソンですが、ここ数年はこれと言ったヒット作品に恵まれていません。

映画スターとしての活動に限界を感じていたリーガンは、ブロードウェイで演技派の俳優として返り咲きを狙っていました。

プレビュー公演に備えて念入りな稽古と打ち合わせを繰り返していた最中に、共演者のラルフが大怪我をしてしまい裁判沙汰になりそうです。

次第に妄想や幻聴に悩まされていくリーガンのもとを、久しぶりに娘のサムが訪ねてきます。

リハビリ施設を退院したばかりの彼女に対して、リーガンはこれまで父親らしいことを何ひとつしてあげていません。

愛する娘のためにも自分自身がもう1度輝くためにも、リーガンは一世一代の賭けに打って出るのでした。

キャスト

肉体的にも精神的にも追い詰められていくリーガン・トムソン役を演じているのは、マイケル・キートンです。

1980年代後半から90年代半ばにかけて、アメコミヒーローの「バットマン」としてハリウッドスターの仲間入りをしました。

21世紀に入ってからは出演作も減少してきて、若かりし頃の勢いが少しずつ衰えていることは否めません。

その分だけ円熟味あふれる演技や年齢を重ねた人間的な魅力は増していて、今作でも存分に堪能できます。

リーガンの愛娘・サマンサ・トムソン役にキャスティングされているのは、エマ・ストーンです。

「アメイジング・スパイダーマン」シリーズではヒロインのグウェン・ステイシーに大抜擢されていましたが、本作ではひと味違った役どころになっています。

リーガンに「ヘボ役者」という痛烈な烙印を押されるラルフの役には、ジェレミー・シャーモスが扮していました。

映画序盤で強制的に退場させられる出落ちのキャラクターかと思いきや、後半パートの思わぬシーンに再登場しますよ。

イニャリトゥ作品では常連メンバーとなる、ナオミ・ワッツの好演も見逃せません。

楽曲

オープニングナンバーとして聴こえてくるのは、激しくリズミカルに打ち鳴らされるドラムの音色です。

新進気鋭のジャズ・ドラマーとして世界から高い評価を集めている、アントニオ・サンチェスが本作品のサウンドトラックを手掛けました。

[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″]CAM JAZZというイタリアの有名レーベルから、[move]これまでに7枚のリーダーアルバムをリリース[/move]。[/moveline]

特に5枚目の「ザ・メディリアン・スイート」は、熱心なジャズファンを文句なしの名盤。

静岡県浜松市に本社を置く楽器メーカー・ヤマハのCMに出演してその類いまれな腕前を披露したこともあり、日本でも馴染みが深いアーティストなのではないのでしょうか。

リーガンがステージ上でスポットライトを浴びているときに、マーラーの「交響曲第9番ニ長調」が流れていました。

厳かなクラシックの名曲と、楽屋裏でひそかに進行していくドロドロの男女の駆け引きとのコントラストが際立っています。

感想

バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)あらすじ

上映と同時に真っ暗な画面の中央に赤い文字で浮かび上がっていくのは、「あなたはこの人生で欲しいものを手に入れましたか?」という挑発的な言葉です。

アメリカの小説家レイモンド・カーヴァーの「LATE FRAGMENT」の中に登場する1節で、誰しもが理想と現実とのギャップに思い悩んでいることが伝わってきました。

リーガンはカーヴァーの小説、「愛について語るときに僕らが語ること」を舞台化しています。

村上春樹によって1990年の8月20日に中央公論社から翻訳刊行されていますので、海外文学に造詣の深い読書家の皆さんは読んでみて下さい。

散らかり放題の控え室に押し込められているシーンで「ひどい部屋だな」という呟くのは、主人公のリーガン・トムソンではなくバードマンです。

その姿形は他の人の瞳には決して映らない上に、リーガンにしかその声を聞くことはできません。

いつの間にやらリーガンの身体が空中に浮遊しているのが何とも幻想的で、今にも大空に羽ばたいていくような予感が高まっていました。

直後に娘のサムことサマンサ・トムソンからのビデオメールが届いて、現実の世界へと引き戻されてしまいます。

エマ
スクリーンの中では無敵のヒーロー・バードマンを誇りながらも、カメラが回っていない素の時間はごく普段のお父さんなのが微笑ましいですね。

若気の至りから違法な薬物に手を出した挙げ句に長期間の療養生活を経て、父親の付き人として何とか社会復帰を目指すサムを心配してしまいました。

仕事でもプライベートでも不安感が絶えないリーガンの身に、更なるトラブルが降りかかってくる中盤以降の展開にハラハラさせられます。

まとめ

数々の奇行の果てについには報道陣をシャットアウトした厳戒体制の病院に入院して、顔面に包帯を巻かれたリーガンが痛々しいです。

[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″]人目を忍んでお見舞いにやって来たサムが、[move]開け放たれた病室の窓から小さな奇跡を目の当たりにするクライマックス[/move]には心を揺さぶられました。[/moveline]

「アベンジャーズ」から「アイアンマン」までの古今東西のスーパーヒーロー、更には「ハート・ロッカー」や「ハンガー・ゲーム」に代表されるような話題作。

業界の独占取材秘話や撮影裏話が随所に盛り込まれているために、洋画ファンやセレブ好きにはオススメ。

演劇の世界や舞台俳優に興味を抱いている方たちも、是非ともこの映画をご覧になってみてくださいね^^

バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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