湯屋の営業に必須のボイラー室で、お湯の温度と薬草の調合をしている釜爺。
6つの手足を器用に使い仕事に精を出している老人で、サングラスのようなメガネをかけています。
見た目は頑固親父で、千尋に対しては厳しい態度を取りますが、優しさも持ち合わせており、度々千尋を助けます。
また、脇役でありながらも多くの名言を残しています。
例えば、「えんがちょせい!」というセリフはえんがちょ!?と視聴者をびっくりさせ、忘れられない言葉となりました。
また、「手、出すなら最後までやれ」というセリフ。
キツく聞こえますが、やると決めたのなら途中で投げ出さずに最後までやり抜けという力強い応援でもあります。
さらに、「グッドラック」と言ってる釜爺には、お茶目な優しさが垣間見れますよね。

釜爺の声を担当している俳優さんは?
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釜爺の声をあてているのは、菅原文太さんです。
残念ながら2014年に亡くなられました。
主演を務められ『仁義なき戦い』のシリーズは有名な映画で知名度も非常に高いです。
ジブリ作品では、『ゲド戦記』でも声優としてお仕事されています。
釜爺の正体ってなあに?
6つの手足を自由自在に使い、ボイラー室の仕事を上手くこなす釜爺。
その姿は、『千と千尋の神隠し』を制作した宮崎駿監督の願望を形にしたものとされています。
実際、監督はストーリー考案から、作画もされてといつも忙しそうです。
そんな監督が、釜爺のあれこれと仕事をまとめてできる効率的な手が欲しくなる気持ちもよく分かります。
仕事に対する熱い思いで作られたキャラクターであることに間違いないと思います。
また釜爺のモデルとなった人物などはいるのでしょうか。
それは、座頭虫という節足動物です。
昔は、メクラグモとも呼ばれていたようです。
メクラとは、目が見えないという意味です。
釜爺が、黒く丸いサングラスのようなものをかけていたことも納得できますね。
蜘蛛のように見えますが、蜘蛛とは違うようです。
海外、特にアメリカでは「Daddy Longlegs」と呼ばれています。
訳すると「足長おじさん」という意味。
厳しく頑固なお爺さんに見えますが、千尋を思いやりを持って見守るところは足長おじさんのような存在です。
釜爺はなぜ油屋で働いているの?
これについては、はっきりした情報はありません。
おそらく長い間、油屋で働いている
釜爺は湯婆婆や銭婆のことを他の従業員よりもよく知っています。
また、ハクを助けるため銭場のところへ向かう際、40年前の切符を渡すシーンがありました。
このシーンより、結構長い間、油屋で働いていることは間違い無いですね。
釜爺にも何かしら理由があってここで働かざるを得ない、もしくは意外にこの仕事が気に入っているのかもしれません。
切符は海原電鉄、回数券4枚だということが映像から分かりますね。
釜爺は「40年前の使い残りだ」と言っており、リンは「どこで手に入れたんだ、こんなの」と少し驚いていました。
昔は、従業員はもっと自由に外出できた?



昔は、従業員も自由にあちこち行けたんでしょうか?
今は一旦仕事を辞めてしまうと戻っては来られないということから、従業員に自由は全くないように感じます。
ボイラー室で釜爺の元で働くススワタリとはどんなキャラクター?
小さな黒い埃に手足がついてるようなススワタリ。
釜爺の子分として、一生懸命石炭を釜に運んでいます。
子どもの頃は、あんなに小さいのに千尋が重そうに運んでいた石炭を、意外に軽そうに運んでいる姿に魔法使いみたいだなーと思ってました。
釜爺は「働かないと魔法が解けてススに戻ってしまう」ということから、ススがススワタリの正体です。
ススワタリたちが協力して石炭を運ぶことで、油屋は営業していけるのですね。
重要な仕事をしています。
ススワタリの好物は金平糖です。
みんな色とりどりの金平糖をうれしそうに持っていたシーンはとても微笑ましいです。
このススワタリはペラペラと喋りはしませんが、「きゃっ」と小さく囁いています。
実は、この鳴き声はジブリ作品の音楽を作曲する、久石譲さんがアフリカ赤道付近に暮らしている民族「ピグミー」の声をサンプルにして作成したそうです。
このちょっとした鳴き声にも工夫がある点、やはりすごいと素直にびっくりしました。
また、ススワタリなのでは?と思われるキャラクターは別のジブリ作品にも登場しています。
それは『となりのトトロ』です。
引っ越先の空き家にいた妖精のような生き物、まっくろくろすけです。
手足はないですが、真っ黒な埃のような見た目にくるっとした大きな目がススワタリと似ています。
近所のおばあちゃんが、「こりゃススワタリが出たな」と言っていました。
そのことより、まっくろくろすけとススワタリは同じキャラクターであることが分かります。
ボイラー室のモデルになった場所はどこ?
それは、江戸東京たてもの園内にある武居三省堂です。
明治初期創業の文房具屋で、壁一面に引き出しが存在しています。
そこには当時、筆が入れられていたそうです。
スタジオジブリでも公式にモデルとしていると認めている場所です。
\ジブリ最大のヒット作!/


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