2018年の8月22日によみうりホールで完成披露試写会された後に、10月12日からはアスミック・エース社の配給によって全国ロードショーされています。
型破りな精神科医と訳ありな患者たちがぶつかり合う「イン・ザ・プール」や、平々凡々と暮らしてきた主婦が突如として大変身を遂げる「亀は意外と速く泳ぐ」など、メガホンを取っているのはベストセラー小説の映像化からオリジナルの脚本までを手掛けている、三木聡監督です。
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キャスト
- シン(静川真):阿部サダヲ
- 明日葉ふうか:吉岡里帆
- 坂口:千葉雄大
- 女医:麻生久美子
- 自滅:小峠英二(バイきんぐ)
- 伊能聖子:片山友希
- 木之本:中村優子
- シンの母:池津祥子
- よろこびソバのおじさん / ピザの配達員:森下能幸
- 無料レコード社長:岩松了
- デビルおばさん:ふせえり
- 社長:田中哲司
- ザッパおじさん:松尾スズキ
- ぎょうにんべん:村上航
あらすじ
ロック歌手シン
静川真は「シン」の芸名でメジャーデビューして、ド派手なメイクアップと過激なパフォーマンスによって一躍人気者となったロック歌手です。
本番が始まる前には特殊な薬物をのどに注射する、声帯ドーピングが欠かせません。
声が小さすぎるストリートミュージシャンふうか
明日葉ふうかは細々と活動を続けていますが、声が小さ過ぎるのが玉に瑕です。
行き交う人たちにも彼女の歌声はほとんど届かないために、次第にバンド仲間たちもひとりまたひとりと離れてしまいました。
シンとふうかの出会い
ある日のライブ中に血を吐いて倒れたシンは、会場を脱走して病院へと向かう途中で路上ライブをしていたふうかと遭遇します。
なりゆきから彼を助けることになったふうかは、はた迷惑なシンに振り回されながらも少しずつ消極的だった自分を変えていくのでした。
キャスト
4オクターブの美声の持ち主にしてカリスマ性あふれる歌手というぶっ飛んだキャラクターを、主演の阿部サダヲがハイテンションで演じていました。
肉体的な限界にまで追い込まれ幾度となく倒れかけながらもステージ上に立ち続けている姿からは、鬼気迫るものが伝わってくることでしょう。
[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″][move]暑苦しいシンとは対照的に爽やかな笑顔とそよ風のような声に恵まれたヒロイン、明日葉ふうかには吉岡里帆のイメージがぴったり[/move]です。[/moveline]
歌っている最中に通行人にまで「声が小さい」とダメ出しをされてしまう、何とも残念なミュージシャンですね。
シンの秘密を握るデビルおばさんの役を怪演しているふせえりや、レコード会社の社長に扮している岩松了など三木監督作の常連俳優たちも存在感を放っています。
無免許ながらも手術の腕前は抜群という手塚治虫のマンガに出てきそうな医者の役にキャスティングされている、麻生久美子の好演にも注目してくださいね⭐️
感想
シュールな笑いが盛り沢山
数多くのテレビドラマやひと味違った映画を手掛けてきた三木監督らしく、本作品でもシュールな笑いが散りばめられていました。
吉祥寺に住んでいるふうかの親戚に「ザッパおじさん」なるいかにも怪しげな人物がいますが、本人が豪語するように「大雑把」からとった渾名ではありません。
独特の楽曲と数多くの破天荒なエピソードを残したアメリカのシンガーソングライター、フランク・ザッパから取られています。
コンサート中に壇上に上ってきた熱狂的なファンから突き飛ばされて複雑骨折を負い、その時のショックで重低音ボイスになったという伝説は映画顔負けですね。
妻のデビルおばさんと一緒に経営している「13アイスクリーム」とは、もちろん誰しもが知るあの人気チェーン店のパロディーです。
店先には血糊のようなドロドロの文字で看板が出ていて、ショーケースには紫や茶色の毒々しいアイスが並んでいて近寄り難いオーラが漂っていました。
デビルおばさんの大好物「よろこびソバ」のどんぶりの中にも、カオス的な麺と具がトッピングされているので見逃さないで下さい。
全く正反対の2人の距離が縮まっていく様子が◎
ライブハウスを溢れるばかりの熱狂的なファンで埋め尽くすシン、駅前の道行く人たちから冷ややかな視線を受けながらもストリートライブを続けるふうか。
まるっきり正反対の道のりを歩んできたシンとふうかの出会いの場が、日本全国どこに行っても見かける牛丼チェーン店の前なのがユーモラスです。
自分の気持ちを大事にしたい、信頼できるパートナーがいない、心から歌いたいと思えるような歌が今はない。
何かにつけて言い訳ばかりを並び立てて逃げ道を探し回っている、ネガティブ思考の塊のようなふうかを見ているとじれったく感じてしまうかもしれません。
[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″]いつまでたっても煮え切れないふうかに対してシンが、[move]「できない理由を探してるんじゃねえ!」と喝を入れるシーンが痛快[/move]でした。[/moveline]
このひと言を浴びせられて遂には吹っ切れたふうかが、ミュージシャンとしても人間的にも確実にステップアップしていく姿には勇気をもらえます。
一見すると無敵の超人のようなシンもドーピングに頼って辛うじて歌手としての生命線を保っていることや、幼い頃の哀しい記憶など人間らしい弱さや迷いが少しずつ見え隠れしていきます。
ふうかが大きな声を出せなくなった本当の理由を、メイクが剥がれ落ちて半分だけ素顔をさらけ出したシンの前でポロリとこぼすシーンが切ないですね。
いつの間にかパワーバランスが逆転
映画の前半ではふうかを引っ張ってきたはずのシンが、後半以降はふうかからの思わぬ応援ソングを受け取る。
そんな両者のパワーバランスのドラマチックな逆転と、海を越えた向こうで待ち受けているクライマックスが圧巻でした。
Twitterでの口コミレビュー
【音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!】
声が小さくて売れない路上ミュージシャン・ふうかと、絶叫ボイスで絶大な支持を得ているカリスマミュージシャン・シンの物語。シュールでポップな世界観と登場人物たちのやりとりが面白い(笑) pic.twitter.com/7LhQ3wNuFX
— メタ壱 (@metha_ichi) May 27, 2020
タイトルから気になっていた映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』観たんだけど、なんかもう阿部サダヲがすごい良かった、痛快作。こうゆうの観たい気分でした
— ドウダタクヤ (@douda_djb) April 23, 2020
ずっと観たかった映画「音量を上げろタコ!」を観てる。
前に話題になった京さんが主人公の映画笑(違います)阿部サダヲが歌い出した1曲目でいきなり「人間をやめろ」って歌い出したから笑いが止まらない
— らいむ⛩🦊🦊 (@_s2raimu) April 16, 2020
音量を上げろタコ!
観たらね。
不意打ちでkenkenちゃん観れてちょっと泣きそうになった。
あと阿部サダヲが推せる。
あと八十八ヶ所巡礼も出て来てびっくり。— えみ (@sm69mth) March 12, 2020
wowowで放送してた、
「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」を今、見てて、最初のライブシーンの曲が、めちゃくちゃカッコ良くて、
この曲、誰の作曲?って検索したら、曲のタイトル「人類滅亡の歓び」、作曲「HYDE」。
HYDEー😱笑
すげー‼️#音量を上げろタコ pic.twitter.com/nL0eh8AgWa— ゆーや (@yuya_ROCK_LIVE) October 16, 2019
まとめ
シンの大ヒットナンバーとして劇中で鳴り響く「人類滅亡の歓び」の作曲は、L’Arc~en~Cielのボーカリスト・HYDEです。
プライベートでもふうか役の吉岡里帆と仲の良い人気アーティストのあいみょんが、挿入歌「体の芯からまだ燃えているんだ」を提供しているなど楽曲も魅力あふれています。
最先端のミュージックシーンに詳しい若い世代の皆さんばかりでなく、昔ながらの路上ライブや弾き語りを愛する方たちも是非ともご覧になってください。
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Amazonであまり買わないという人もコレだけで元は取れると思います。
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