『千と千尋の神隠し』の大根の神様、おしら様の正体に迫ってみた。

神さまの中でも地味に多く出演しているおしら様。

千尋とエレベーターに乗る以外にも、千尋を応援するシーンに登場しています。
ぽっちゃりとした白い体型、赤いふんどしに頭にはお椀が乗っています。

歩くとき、“きゅっきゅっ”と音がなっていて、見ているとクスッと笑える可愛さがありますね。
そんなおしら様はどんな神さまなんでしょうか。

おしら様は、「大根の神さま」

真っ白で大きな体に赤いふんどし姿。
頭にはお椀が乗っかっており、そのお椀からは、髪の毛のように緑の葉っぱが見えます。

ナマズのような髭もヒョロっと生えています。
後ろ姿を見るとしっぽみたいなのも見えます。
見た目も大根らしさがあちこちに出ていますね。

『千と千尋の神隠し』では「大根の神さま」とされてますが、実際モデルがいます。

それは、青森県など東北で信仰されている家の神様としての「おしら様」です。

木で作られた人形のようで、蚕の神さまや農業の神様として昔から有名です。
また、女性や子供に優しい神さまだと言われています。

性別や年齢についてですが、公式には出ていません。
しかし、この作品でのおしら様はふんどししてますし、男性でしょうね。
また、神さまなので年齢は100歳を超えているでしょう。

湯屋にやってきた千尋をリンが湯婆婆に会わせようとします。
湯婆婆の部屋は湯屋の最上階にあります。

リンは乗り継ぎのエレベーターに千尋と乗り込もうとしたとき、カエル男の従業員が「人間くさい。」と言いました。

人間だとバレると湯屋の中が大騒ぎになることは目に見えて分かります。
そこでリンは、千尋をエレベーターの中に押し込みました。

ちょうどそのとき、のっそりとやってきたのがおしら様です。
リンはおしら様にこのエレベーターに乗らないように促していました。

しかし、おしら様はまるで千尋を隠すようにそのエレベーターに乗り込み、最上階まで一緒に行きます。
最上階に着くとエレベーターから様子をみる千尋。

それに合わせておしら様もエレベーターから様子を見ていました。
おしら様は、千尋がエレベーターから出ていくのを見届けてまたエレベーターで階下へ行きました。

実際乗り込んだとき、おしら様は千尋に対してなんのリアクションもありませんでした。

最上階はお客さまは行ってはいけない場所です。
興味があったのかもしれません。

エレベーターが着いたときに、千尋と一緒に覗いてました。
様子を見て特に面白いものも無いため、再びエレベーターに乗り込み降りて行きました。

おしら様は千尋が人間であることに気づいている可能性は高いです。
何故なら、人間は匂いで分かりますし、何と言っても神さまですからね。

カエル男が疑ったとき、いいタイミングでエレベーターに乗り込み千尋を匿ったように見えました。

最後まで千尋の側におり、最上階についたところで千尋が進んでいくのを確認して、またエレベーターに乗り込んでいました。

言葉には表さない優しさみたいなものを感じました。

わたしはどちらともあり得ると思います。
最上階にも行ってみたかったし、ちょうど居合わせた千尋を助けたのだと思います。

おしら様は女性や子供に優しい神さまのようです。
意味なんか無くても助けたんではないでしょうか。

その後、エレベーターに乗り込み、お風呂に行くでしょうね。
手にはしっかりタオルのような布が握られていましたし、目的は間違いなくお風呂でしょう。

おしら様は、このシーン以外にも千尋がオクサレ様を川の神さまの姿に戻したときにも出てきています。

エマ

扇子を片手に軽快に踊って喜んでいました。
また目元はにっこりと目を細め、とても嬉しそうでした。

他の神さまたちと比べると、この笑顔と踊り方が本当に可愛らしく目立っています。

他にも終盤に千尋が豚の群れから両親を探すとき、千尋が絵ここには両親がいないことを言い当てました。
千尋が湯屋を去るときも、おしら様は手を振ってました。

このように、千尋が何か大事なことに成功するシーンではひょっこり出てきて、一緒に喜んでいます。
心優しい神さまであることは間違い無いですよね。

何も喋っていないようなおしら様ですが、しっかりと声を担当されている方がいます。
その方は、安田顕さんです。

安田顕さんは、「ヤスケン」の愛称で俳優やタレントとして活動されています。
特にドラマでは「ハケンの品格」や「下町ロケット」など多くの作品に出演されています。

さて、おしら様いつ声を発してたのでしょうね。
それは、千尋とエレベーターに乗っているときです。

「うー」という短いセリフで聞き逃している人も多いと思います。
わたしも、おしら様が何か言ってたことは今になって気付きました。