千尋が湯屋で働き始めて最初にお世話をしたおびただしいヘドロと臭気を放つオクサレサマ。
湯屋の主、湯婆婆でさえも笑顔がひきつり手に負えない相手でした。
また、従業員のカエルたちも「お引き取りください」と言いながら、入店を断り、近くによると臭いで気を失っていました。
めちゃくちゃ臭いんだなぁと思わせるシーンで非常に上手く描かれていますよね。
オクサレサマはどのような方なの?
オクサレサマは、湯婆婆や千尋よりも背が高く大きい緑っぽいヘドロまみれで、油屋にやってきました。
ちゃんとお金も払っていますが、汚れか臭いかでお金もボロっとなってしまいました。
千尋は、相手をしたがらない従業員たちに代わって湯婆婆に指名され、接客をすることに。
そんな千尋はドロドロになった浴室で一生懸命きれいにしようとしてましたね。
釜爺の薬湯により、きれいになろうとしていたオクサレサマ
しかし、千尋はオクサレサマの中心に引っかかるものを見つけます。
「あの、ここにトゲみたいなのが刺さっているの!」「深くて取れないの!」
と千尋は言っていました。
このとき、湯婆婆は何か気づいたようでした。
上の階で様子を見ていた湯婆婆は魔法で縄を出し、千尋にそのトゲにくくりつけてみんなで引っ張るように言いました。
湯婆婆の音頭のもと、従業員総出で引っ張っていました。
吹き抜けになっている客室からはさまざまな神さまたちも顔を出し応援していましたよね。
引っ張っていたトゲとは自転車のハンドルで、たくさんのゴミが泥と共に溢れてきました(><)
このゴミをよく見ると、ドラム缶や机、タイヤ、ボーリングのピン、トイレの便器まで出てきました。
これらのゴミは、きっと不法投棄されたものでしょう。
どんどん捨てられるゴミに泥がまとわりつき、あのようなオクサレサマが出来上がったのです。
ゴミが取り払われると、そこには名のある川の神さまの姿が
オクサレサマとはこのように人間社会によって環境破壊された神さまたちの姿なのかもしれません。
オクサレサマになってしまった川の神さまはどのような神さまだったのでしょうか。
見た目は眉毛が立派なおじいちゃんの顔のお面のよう
体は龍のように長く、カラーは川の水色。
年齢は古くから存在する神さまなので、100歳は余裕で超えているでしょう。
しかし、神さまに年齢は存在しなのかもしれませんね。
あくまで見た目の年齢です。
また、見た目や声からも男性であることは間違いないです。
オクサレサマは、とても優しい
きれいにしようと奮闘する千尋が滑って泥に頭から突っ込んでもがいていると、水の手が伸びて助けていました。
また助けられた千尋は、この手によってオクサレサマの原因であった自転車のハンドルの元へ導いています。
お金を払っていても帰り際には、チップのように金をたくさんあげて、千尋にも苦団子をあげています。
オクサレサマの言葉「よきかな」の意味は?
最後、川の神さまは「よきかな」と言って金を落とし、千尋に苦団子を渡し、帰りましたね。
この言葉にはどんな意味があるのか??
意味としては、よいと感じてほめる言葉だそう。
実際の雰囲気だと「良いなぁ。。」と心から喜んでいる感じに受け止められます。
また、ヘドロまみれを解消した千尋を褒めていますね。
英訳されたセリフだと「well done 」と出ているので、「よくやった!素晴らしい!」の意味です。
オクサレサマは、なぜ千尋に苦団子を渡したの?
ものすごく苦く、なんとなくかじった千尋がその苦さから悶えていました。
苦団子は千尋が困ってるとき、大きな力を発揮
最初は、油屋で暴れるカオナシに食べさせたとき。
カオナシは苦しんだ末、大人しくなりました。
また、苦しみ暴れるハクも同じように千尋に食べさせられて口から銭婆の所有物など吐き出して落ち着きました。
まさに良薬口に苦しですね。
なぜ苦団子を千尋に渡したのか??
千尋の行為が本当に嬉しかったのでしょう。
オクサレサマになってしまった川の神さまは、何度も湯屋に足を運んだ可能性があります。
しかし、汚い厄介者だと言われ入店を拒否され続けてきたのではないでしょうか。
千尋はある意味受け入れて、できる限り懸命に尽くしてくれました。
お客としては嬉しい気持ちでいっぱいのハズ。
ちょっと特別なものを千尋に渡したくなる気持ちが分かります。
オクサレサマの声優は誰?
声を担当されたはやし・こばさんにです。
作曲家で2016年に逝去されました。
CMソングを多く作られており「タンスにゴン」は非常に有名で知ってる人も多いと思います。
作曲家だけでなく、役者として活動してた時期もあったのですが、声優としてはこの「千と千尋の神隠し」が最初で最後。
そして「よきかな」というセリフ一つだけだったため、宮崎駿監督と繋がりがあり、参加された可能性が高いです。
comment