ヒーローもの、と言えば子ども向け、または少年の心を持った男性向けのものの勧善懲悪！なお話をよく思い浮かべると思いますが、『TIGER & BUNNY』はひと味違います。
正直、アニメはおろか、テレビ番組もろくに見なかったわたしが毎週ワクワク。
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魅力的なヒーローがたくさん！
きっと皆自分のいわゆる「推し」に出会えるでしょう。
- ワイルドタイガー…一番ヒーローらしい熱さを持っている主人公。ストーリー後半で能力減少というハンデを負いますが、逆境に負けずに立ち向かっていく姿には胸が熱くなります。何気にお父さん、というキャラもナイスです。
- バーナビー・ブルックス・Jr…過去との決別を誓って、ヒーローネームを使わず唯一顔出しするもう一人の主人公。事件解決への焦りもあって最初はツンツンしてるけど、ワイルドタイガー、もとい「おじさん」に懐柔されていく姿は見ものです。
- ブルーローズ…お色気な彼女の真の姿は、歌が好きな女子高生！「おじさん」への淡い恋心？の描写が見ていてほほえましいです。
- ロックバイソン…ワイルドタイガーの親友なポジション。よくかませ犬でやられるイメージですが、渋い。
- ドラゴンキッド…僕っこな中国娘。なかなか甘えられなかった彼女が「おじさん」に甘える姿はいいですね。「おじさん」人たらし説あります。
- 折紙サイクロン…画面に映ることに全てをかけた、ヒーローの活躍度外視な人。でも本人の熱い思いがあるんですよね。そこがいい。
- ファイヤーエンブレム…正直、世渡りが一番上手なのはこの人ではないかと思うのですが…オカマの社長さん。こういう人がいてこそ社会は丸く収まるんですね。
- スカイハイ…おそらく、上記の中で一番王道のヒーローですね。本人すごくよい人で実力もあるため、皆に頼りにされてる。わたしはこの人が一番好き。
って、語ってしまいましたが、主人公の「おじさん」を巡る人間ドラマは必見です。
大概のヒーローは「おじさん」を通してなにかしら物語が進んでいきますし。
それに何といっても見どころは、前期（1話～13話）がハッピーエンドに終わったと思いきや、後期（14話～25話）で、前期の内容を全てひっくり返すかのように物語が進んでいくところです。
ストーリーがよいの一言に尽きる。
どんでん返しが好きな方、たった1つの事象で今まで信じていたものが全て反転するというようなストーリーが好きな方にオススメする内容ですね。
表面上に見えていることだけが真実ではない、という物事の裏側を感じます。
前期は、ヒーローが存在する社会で、各ヒーローが自分の課題と向き合ったり、成長したり、過去との決別があったりとヒューマンドラマが展開されます。
後期は、なぜ、ヒーローが存在することになったのか、という根本のお話が語られます。
そして、「敵が強いから」、ではなく本当の意味でヒーローの存在が脅かされます。
心が強く動かされるのが後期ですが、それも前期のヒーロー達の姿が語られているからなおさら響きます。
正直、記憶を消してもう一度最初から見たいですね。
これを読む方にも、ぜひ初見で鑑賞していただきたい位です（でも、語りたいので後半、ネタバレありの感想を書きます）。
最後に、面白いと思ったところは実在企業の宣伝を作中のヒーローに広告させるといった斬新な試みをしているところです。
ゲーム『龍が如く』でも、実在の企業を出していましたが、現実とのリンクの可能性を感じさせる作品でした。
商業的にもコラボしやすいところだし、実際にロックバイソンのスポンサー牛角ではコラボしていました。
話数的にもほどよく、作画もキレイなのでアニメ初心者でも取っつきやすいでしょう。
声優さんも、演技派揃いで、不自然さなど一切感じません！
本当に良質のアニメです。
～ここからネタバレを含む感想～
「レジェンド」の息子の正体にも驚きましたが、まさか、まさか、おじさんのヒーローの原点である「レジェンド」が「作られたヒーロー」だったなんて。
前半部分の基盤を見事にひっくり返してくれましたよ！
これだけ前半をほのぼの？とハッピーエンドに導いた後で、怒濤の真相を後半たたき込んでくるんですから、驚きました。
前期だけでも食いつくように見てましたけど、後期はその真相が出てきた際には震えましたね。
諸悪の根源がまさかのヒーローTVを放送してる会社の社長！？
どんなマッチポンプ？と。
あげくバーナビーの不都合な事件の犯人を都合良く主人公の「おじさん」に押しつけてくる展開ですからね。
前述の、「おじさん」の能力減少と相まって、このピンチがどうなるの？とヒヤヒヤしっぱなし。
ヒーローがことごとく「おじさん」の敵になるところなんて、前期のほのぼのからして考えられません。
それでもエンディングはハッピーに締め括るのが◎
「おじさん」、メンタル強い。
通常なら心折れてもいい位の落としっぷりなのに、「おじさん」から出てくるのはいつも明るく前向きで、ピンチでもどこか希望を感じさせます。
記憶が改ざんされたバーナビーが思い出すところのキーワードは、あれだけバーナビーが呼ぶな呼ぶなと騒いでいた、「バニー」ですから。
1話のいざこざ（最初におじさんが「バニー」って呼ぶくだり、本当に腹立つんですが(笑)）が、最後になって綺麗に回収されるのがよいです。
後半、暗めのエピソード続きますが、それも含めて最後はハートフルハッピーエンド。
全身全霊を以てオススメできます！
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本ページの情報は2021年2月時点のものです。
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