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「アリータ:バトル・エンジェル」感想

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近未来を舞台としたストーリーが好きなので、軽い気持ちでこの映画を観ました。

しかし内容は非常に興味深いものでした。

目次

「アリータ:バトル・エンジェル」の舞台

空中都市「ザレム」と地球で、「ザレム」に住んでいるのはいわゆる勝ち組のエリートたちです。

そして地球に残された人間は「ザレム」から廃棄される鉄くずを用いて都市を発展させ、人間とサイボーグ、そしてアンドロイドが共存する世界となっています。

主人公の「アリータ」は壊れかけたアンドロイドで、アンドロイド医師の「イド」によって助けられ、娘のように育てられます。

「アリータ」は戦闘アンドロイドのときの記憶をなくし、「イド」と平和な生活を送っていました。

また友達もでき、普通の若者が送るような生活を楽しんでいたのです。

現代社会に通じる舞台背景

ここまでのストーリー展開を見て、現在社会も同じような状況にあると感じました。
富裕層と呼ばれるお金持ちもいれば、そうでない人達もいます。

それでもそれぞれが現実的な生活を送っており、その中で喜びや楽しみを経験できるわけです。

しかし時には富裕層や権力のある人たちが、がそうでない人たちを苦しめることもあります。

まず「アリータ」のボーイフレンドである「ヒューゴ」は、いつか「ザレム」へ行くことを夢見て裏家業に力を入れていました。

それはサイボーグやアンドロイドを襲い、彼らのパーツを奪って「ベクター」という人物に渡すことでした。

「ベクター」は将来的に「ヒューゴ」を「ザレム」に送るという条件と引き換えに、「ヒューゴ」を操っていました。

「ベクター」は地球で権力を持った人間であり、「ザレム」ともつながっています。

そして「ザレム」が求める人体サンプルを提供するために部下に殺人を命じたりと、非常な行動にも出ます。

こうしたことが行われており、尚且つ人の気持ちを逆手にとって利用し、悪事を行わせるところなどは、力のあるものが弱者を利用する現在の様子を表していると感じました。

人間は悲しみや絶望を感じると、理性を失うことが強調されている

先に述べた「ヒューゴ」は地球に住む人は「ザレム」へ行くことはできないという決まりを知っており、「ベクター」の手伝いをするしか方法はないと考えました。

そのため犯罪に手を染めたのです。

また「イド」の妻「チレン」は、亡くなった娘を蘇らせるには「ザレム」に行かなければと信じ込み、「ヒューゴ」同様「ベクター」に力を貸し、殺人アンドロイド「グリュシカ」の改造を行います。

両者とも悪い行いだと自覚がありつつも、望みをかなえるためには他に選択肢がないことを知り、あえて「ベクター」に協力しているのです。

このようなむなしさは人間の力では全ての人が満足のいく生活はもたらされないことを教えています。

話の中盤では「アリータ」が記憶を取り戻す

アリータは自分が戦闘アンドロイドとして活躍していたことを思い出します。

そして父親代わりの「イド」に対し、自分は悪事を行うアンドロイドやサイボーグを退治する「ハンターウォーリアー」になると告げます。

「イド」は父親の優しい感情からそれを許可しませんが、「アリータ」の戦闘能力が非常に高いことを知り「ハンターウォーリアー」になることを許可します。

とりわけ「グリュシカ」を倒すことに力を入れるわけですが、「ザレム」から命令を受けた「ベクター」も「グリュシカ」を用いて「アリータ」を殺害しようとするわけです。

「ヒューゴ」は「アリータ」との仲を深めるにつれて、「ベクター」の手助けを行っている自分を責めるようになります。

そして意を決して「ベクター」の元を去る決意を下すのです。

しかし「アリータ」のことを良く思っていない「ザパン」が「ヒューゴ」の悪事を目撃し、彼を「ハンターウォーリアー」の標的とします。

そして「アリータ」の目の前で「ヒューゴ」の息の根を止めるのです。

この一連の出来事は悪事に手を染めることがいかに危険であるか、そしてそこから抜け出すことがいかに難しいかを示していると感じました。

人に対する愛情は気持ちに大きな変化をもたらすことが表現

「ヒューゴ」は「アリータ」という心優しいアンドロイドと出会い、心を入れ替えました。
正しいことを愛し、人を思いやる気持ちを持つ人との接触は非常に重要です。

「ヒューゴ」は「ザバン」に殺されたものの、「アリータ」の生命維持装置をつないで「イド」のところに行くことができたため、一命をとりとめました。

しかし治療が終わり、「アリータ」と「イド」が目を離したすきに「ヒューゴ」は「ザレム」と地球をつなぐ配管を登って「ザレム」に行こうとしていたのです。

そのことを知った「アリータ」は「ヒューゴ」の引き留めに成功しますが、それを見ていた「ザレム」の長、「ノバ」が「ヒューゴ」を攻撃し、「ヒューゴ」は下半身を破壊されてしまいます。

配管から落下しそうになる「ヒューゴ」の手をギリギリのところで掴んだ「アリータ」ですが、「ヒューゴ」の腕はちぎれ、落下して朽ち果てます。

落下する直前、「ヒューゴ」は「アリータ」に対して「救ってくれてありがとう」という言葉を残します。

この言葉には文字通り配管から落ちそうになったところを懸命に助けてくれた感謝の心と、「ベクター」に操られて悪事を働いいていた自分の心を入れ替えさせてくれたことに対する両方の気持ちが表されていたのでしょう。

「モーターボール」という野蛮なスポーツ

地球ではモーターボールが人気を得ており、このスポーツの優勝者だけが「ザレム」に行くことができるという決まりがあります。

「アリータ」は「モーターボール」のチャンピオンとなって「ザレム」へ行き、自分の愛する人を殺害した「ノバ」を倒すことを決意します。

この映画はすでに「モーターボール」のトッププレーヤーになった「アリータ」が試合に臨むところで幕を閉じます。

愛と正義に満ちる主人公、「アリータ」の姿に心を打たれる映画です。

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