『千と千尋の神隠し』千尋はなぜ消えそうにワケを考察。ハクが渡した赤い玉の正体は?

物語序盤、千尋の身体が半透明になって消えそうになったシーンを覚えているでしょうか?

今回は、このシーンについて詳しく見ていきます。

千尋はなぜ消えそうになったの?

そのシーンを思い起こしてみましょう。

両親が豚になりパニックに陥った千尋。
トンネルの方へ戻ろうと、元来た道へ逃げていきます。

しかし川の水は海のように溢れ、トンネルへ辿り着くことができません。
絶望した千尋は「これは夢だ!」「消えろ!」と言い聞かせます。

このとき、彼女の身体が透け始めました。
千尋が「消えろ」と念じたことで消えそうになる……というのはなんとも陳腐な考えかと思うでしょう。

ですが、これにもちゃんとした理由があるのです。

『独我論』をご存知でしょうか?

『自分にとって自分の存在を認識できるのは自分の精神のみである』という『観念論』の一つです。

観念論は物質そのものよりも、精神的なものを優位に考える思想です。
例えば、まだ誰にも発見されたことのない果物があったとします。

果たしてこの果物は、誰にも見つけられていないのに存在していると言えると思いますか?
観念論的には、答えはNOです。

例えば、りんごやみかんなどの果物は我々の意識下にあります。
精神的に認められてますね。

しかしこの果物は見たこともなければ聞いたこともない、意識下にないものです。
つまり存在するとは言えません。
これが観念論です。

独我論の例

独我論はそれがもっと極端になったもので、『自分の』精神的なものしか認められません。
わたしがないと思ったらないのです。

わたしはついさっきまで、“ランブータン”という赤色の果物を知りませんでした(この記事を書くために珍しい果物を調べてみました笑)。

ランブータン

わたしはランブータンの名前も見た目も知らなかったので、わたしの精神的にはランブータンは認められません。
よって、ランブータンは存在しません。

……こういうことですね。
極端でしょ?

さて、話を戻して千尋の消えた理由についてですが……

勘の良い方はもうわかったのではないでしょうか?

千尋は「消えろ」と念じることで自分存在を否定することになります。
独我論に則ると、ちひろ自身が存在しないことになるのです。

この世界にいると身体が消えてしまうというのなら、両親含め千尋もとっくに消えてしまっているはずですからね。

エマ

千尋が消える理由としては「消えろ」と暗示をかけてしまったからだと考察できます。

この世界の物を食べないと消える?

すると、『この世界の物を食べなければ消えてしまう』というハクの言葉はなんだったのか?

独我論と仮定したうえで考察すると、平たく言えば嘘

千尋が「これは夢だ」と暗示をかけてしまっては、いくらハクが言葉で「これは現実だ」と説明したところで受け入れることは不可能でしょう。

暗示を解くには、逆に「自分は消えない」という暗示をかけることが手っ取り早いです。
だからはハクは「これを食べれば消えない。食べても豚にはならない」と念を押したんですね。

ただ、これはあくまで独我論に乗っ取った仮説です。
それを無視すると、ハクが赤い玉を食べさせた理由は『この世界のものを食べないといずれ消えてしまうから』というそのままのシンプルなものになります。

ここで疑問なのが、なぜ両親が豚になったのかということ

豚になった父親

両親は千尋よりも早く、多くのこの世界の食事をとっていたのにも関わらず豚の姿になってしまいました。

食べたものが悪かったのでしょうか?
いいえ。
両親が豚と化したのは湯婆婆が魔法をかけたからです。

「ここで仕事を持たないものは湯婆婆に動物にされてしまう」とハクは言っていました。
湯婆婆自身も客の食事を食い散らかす千尋の両親に呆れる場面がありました。

これらのことから、怒った湯婆婆が魔法で豚に変えてしまったと考えるのが自然でしょう。

赤い玉の正体はなあに?

ハクが千尋に与えた赤い玉。
あれはなんだったのでしょう?

千尋が消えないためにはあの玉でなくてはいけなかったのでしょうか?

とりわけ赤い玉でなければならない理由はない

赤い玉でなくてはならないのであれば、ハクは「この世界の物を食べなければ」などと曖昧な言い方はせず「これを食べなければ」と言うはずです。

また、豚にはなったものの千尋の両親は消えてはいません。
客の食事を食べたことで消えないで済んだのでしょう。

ですから、消えないために食べるものは赤い玉でなくても構わないのです。

あの玉の正体は何なのか?

気になるところですがこれについてはハッキリした答えは出すことができませんでした。
ハクが「噛んで飲みなさい」と言っていることから多少硬いものなのでしょうか?

見た目的には、木の実や飴玉のようにも見えます。
まあこの世界のものならなんでもいいので、ささっと用意することができ、かつ懐に忍ばすことができるものがあの玉だったというところでしょうか。

エマ

それとこれは気持ちの問題ですが、視聴者的にここでおにぎりや味噌汁を出されても物足りないというかファンタジー要素に欠ける気もしますしね(笑)

「あれはなんだ?特殊な薬か?」と思えるビジュアルもある程度は必要なのだと思います。

まとめ

少し難しい理論の話も出てきましたが、ただ単に「この世界のものを食べないと消えてしまう」という理由だけでは納得できない部分があったので、今回このように考察してみました。

もしかしたら「赤い玉はハクが魔法をかけた特殊な薬である」といったファンタジー的な解釈もアリですが、論理的に作品の疑問点を深掘りしていくのも面白いのではないでしょうか?

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