千尋はあちらの世界に迷い込み、ハクに救われました。
湯婆婆のもとへ行き、働くため契約します。
この世界では働かない者は、動物の姿に変えられてしまいますからね。
ハクは何としても湯婆婆から仕事を与えてもらうように、千尋に働きたいという気持ちを伝えるように言いました。
湯婆婆にどんなに意地悪なことを言われても「働きたい」と言い続けた千尋。
仕方なく湯婆婆は、諦めて契約を交わすことに。
契約書を書き、湯婆婆は「千」の字だけを書面に残して他の字を魔法で消してしまいました。
千尋が自身の名前の漢字を間違えてる
名前を書くシーンで、千尋の名前「荻野千尋」の荻の漢字に注目。
「火」の部分が「犬」になっていました。
これが結構話題になり、何で間違えたのかについての推測がたくさん出てきました。
千尋はなぜ自分の名前間違えて書いたの?
いくつか推測ができるでしょう。
1、本当に間違えてしまった
10歳の少女が、恐ろしい見た目と迫力のある魔女の湯婆婆に迫られている状況を考えると、あり得る気がします。
また、千尋の年齢ぐらいが自分の名前を漢字で書けるようになる年頃でしょう。
書き慣れていないうえに、緊張してつい間違えてしまってもおかしくありません
2、あえて間違え書いた
実際、契約書に間違ったことを書いていれば、契約は無効です。
後で何かトラブルが起きても、わたしではないと言えば逃げられます。
しかし、子どもの千尋がそんなことまで考えれるとは思えないですよね。
初めての場所で、見たことのない景色や慣れない人たちのなか、咄嗟に出来るとは考えにくいです。
3、ハクが何かしらの魔法をかけていた
長く湯婆婆と行動を共にするハクならば、この先何が起こるか予想できます。
前もって、本当の名前を書かないように千尋に魔法をかけたことも考えられます。
4、この世界に入り込んだとき、すでに名前を忘れかけていた
千尋は、湯婆婆のところへ向かう前、既に名前忘れそうになっていました。
そのため、実際名前がうろ覚えのため、間違えてしまったと言われればそうかもしれないと思います。
5、宮崎駿監督が意味はなくあえて間違って作成した
誰でも分かるアップのシーンで、名前を間違えているということを、視聴者に気づいて欲しかったのではないでしょうか。
何で間違えて書いたのかを多くの人に考察しているのを見たかったと思います。
いろんなシーンで伏線を張っている宮崎監督らしい好奇心を感じます。
契約を終えた後のハクのセリフが気になる
「名が奪われると、帰り道が分からなくなるんだよ。私はどうしても思い出せないんだ。」
「湯婆婆は、相手の名を奪って支配するんだ。いつもは千でいて、本当の名前はしっかり隠しておくんだよ」
このように言っています。
契約する前に言ってくれたらいいのですが、後から言われてもね。。と思ってしまいます。
契約してもすぐには忘れないため、千尋に念押ししているように感じます。
湯婆婆が名前を奪った理由は何?
これは、名前を奪うことでその人の自由や個性を奪い、好きなように操るためなのでしょう。
油屋の従業員たちは、朝から晩まで決められた仕事をする
昼はみんなで働き、夜になるとまた集まって同じ部屋ですごしていました。
カオナシが現れ、砂金をばら撒くと、みんな一斉に群がって奪い合うこともありました。
個性が失われていく従業員たち
こんな生活が毎日繰り返されていくうちに、一人一人の個性は失われて、周りと同じ行動をとるようになっていますね。
これは現代社会でもあり得る話ですよね。
私たちは、それぞれ自分の考えを持ち、意見することで自分自身を表現しています。
しかし、仕事をしているうちに大衆に飲み込まれて、自分を見失うことが多いと思います。
名前の大切さを考えてみよう
名前は、親が最初に子どもに与えるものです。
つまり、親のいろんな思いがつまってるんですね。
そしてその名前は、その人の個性となります。
私たちが名前をつけられたとき、自分が生まれた意味が分かるときでもあります。
しかし、日々の生活のため、お金や家族のついて考えることに集中しすぎて、我を忘れることも。
自身が誰なのか、何がしたいのかをだんだん意識しないように…。
『千と千尋の神隠し』は、千尋が名前を取り戻すストーリー。
監督は、あえて名前を奪われるところにスポットを当ててます。
いつでも自分の存在意義を忘れないで、という思いが詰まってるように感じ取れます。
\ジブリ最大のヒット作!/
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