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With Friends Like These… (1998)感想

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この映画はずいぶん前にたしかWOWOWで見た記憶が。

たぶんあまり知られてない小品だと思うけど、あんまりにもおもしろくて、いまだに忘れられないので、ご紹介したいです。

出演者は、ロバート・コスタンゾ、アダム・ア―キン(アランの息子)とか、ジョン・ティニー、デビッド・ストラザーンらで、当時、海外ドラマでよく見る脇役の俳優ばかりで、彼らが俳優の役を演じているんです。

わたしは海外ドラマファンなので、アダム・ア―キンが「シカゴ・ホープ」とか「ノーザンエクスポージャー」などで登場したのを見たし、本人がジョージ・クルーニーと間違えられるというネタをインタビューで何度も言っていたのを見て面白い人だなと思ってこの映画に興味を持ちました。

目次

ストーリー

マーティン・スコセッジ監督が、アル・カポネを描いたマフィア映画を製作するらしいと、ハリウッドにうわさが広がったことが発端になっています。

そしてこの映画の主役の脇役俳優たちが、自分も出たい、我こそはと、スコセッジのオーディションまでに、色々役の練習をしたり、俳優どうし競争したりという話が、コメディータッチでほのぼのと展開して、最後のクライマックスがオーディションで、スコセッジ監督もカメオ出演していました。

ロバート・コスタンゾとアダム・ア―キンとジョン・ティニーとデビッド・ストラザーンは、家族ぐるみの仲良しでお互いライバルだけど抜け駆けはやめようなという感じで協力して主役ゲットを目指してがんばるんです。

アダム・ア―キンはユダヤ系なんだけど、アル・カポネ役やってもいいじゃないかというのがおもしろかったです。

ということで、この映画はコメディーとしてもとってもおもしろいんですが、映画の中で実際に映画やドラマで脇役を演じている俳優たちが演じていることもあって、彼らがどう思って映画やドラマに出演しているかとか、どんな感じで演じているかなどがわかるところも取っても興味深いんです。

ということで、一応主役のひとりでもあるロバート・コスタンゾといっても、よほどの映画通でも誰かわからないと思うんですが、海外ドラマをたくさん見ていると、顔を見れば悪役とかでよく見るので分かるかと。

しかもセリフにも、「もし自分がこのスコセッジ映画に出られなければ、子供たちは自分を「NYPDブルー」の悪役としか覚えていないんだー」と号泣するシーンがあって、たしかにあのドラマに主役をねちっこく狙ういやらしい悪役で出てたなと吹き出したんです。

こういうところで共感できるっておもしろかったです。

コスタンゾの役は、心臓発作を起こしたりして心配させたりしましたが、この人絡みのシーンでは、みんなで楽しくゴルフをやっているときに、急に奇声をあげてグリーンを走り出したと思ったら、その先にはジョン・ポリートという「ホミサイド 殺人捜査課」に出ていた俳優がにやにや笑って立っていました。

コスタンゾは「おまえ、オレの役を取りに来たなっ」と半狂乱で取っ組み合いになるんですが、このふたり、頭の禿げ具合も髭を生やしたちびデブでお腹出てる体型も、たしかにそっくりなんです。

なるほど、美人のヒロイン役の争奪戦もすごいらしいですが、そんなはげデブおじさんの脇役の取り合いもあるのかと感心したのと、一緒にいるところを始めてみたので、改めて似てるなと感心しましたですね。

それに、「おまえなんか東海岸に居ればいいのに、ハリウッドまで来るなー!」と、ニューヨークを拠点にする俳優とハリウッドに住んでいる俳優の縄張りもあるらしいのもわかりました。

これは役の練習で、彼らが3,4人で街中をマフィアっぽい歩き方でつるんで歩いていたら、後ろから同じような数人連れが付いてくるので、ほんまもののギャングかもと、ちょっと怖くなってわき道にそれたら、付いてきたやつらが恐る恐る話しかけて来て、「あの、スコセッジのオーディションがあるって聞いて東海岸から来たんだけど」と、言うわけです。

なんだお仲間か、え、東海岸にもうわさが広がっちゃあ、競争が激しくなるぞとほっとしたリ焦ったりしていたのでした。

また、今では「クローザー」「メジャー・クライムス」でフリッツィーという渋い役をするようになったジョン・ティニーも、この頃は若くてかなりハンサムで警官とか弁護士役で色々なドラマで知っていたのですが、この映画の女性遍歴の○○依存症の役にはまっていました。

ティニーは、この映画の中で役作りをするシーンがあって、これが普通の歩き方、で、マフィアの歩き方は肩をいからせてやや外股気味にと、上手に演じて見せてくれたのが、ほぼ違う人に見えるほどすごくてびっくりしたんです。

字で書くとわかりにくいけど、一目で違いがあきらかで、俳優ってすごいなと目に焼き付きましたね。

そして唯一真面目でお笑いではなかった、その頃から渋めのデビッド・ストラザーンは、映画の役では、アジア系の彼女がいて彼女との結婚とかレストランの経営がと色々悩みを抱えていて、やはりアル・カポネの役で俳優として名を挙げたいと真剣に考えていたのですが、色々なことがあった後、本物のスコセッジ監督が見守るオーディションの舞台で、ほぼワンマンショー的なひとり芝居を演じ切るシーンが圧巻でした。

私も顔は知っていたけど、デビッド・ストラザーンの名前を覚えたほどすごい存在感があったシーンです。

俳優たちのその後

そしてその後、デビッド・ストラザーンはGood Night, and Good Luck. (2005)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、Temple Grandin (2010)では、エミー賞ミニシリーズ部門の助演男優賞を勝ち取るなど、演技派として成功するに至っています。

この映画を見ていた私は、え、あの人だよな、やっぱりなと、最近アカデミー賞を受賞する人にドラマに出ている頃から知っている人が多いんですが、脇役の人ががんばってるなとこの映画の役作りを思い出しつつ感心しきりになりました。

デビッド・コスタンゾもジョン・ポリートも亡くなってしまったけど、「With Friends Like These…」へ不滅です。

どこかケーブルテレビ局で放送してくれないかな、私ももう一度見たいです。
もし放送されたりどこかでDVDとか見つけたらぜひ見てねとオススメしたい作品です。

スマホを見て会話している2人

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