『千と千尋の神隠し』の名シーン、ハクがおにぎり🍙を千尋にあげるところ、なんだかこちらもウルっとしちゃいますよね。
目次
ハクのおにぎりシーンまでの経緯
あちらの世界に迷い込んだ千尋ですが、ハクの導きで湯婆婆の元へ。
湯婆婆から、この世界では仕事を持たないものは動物にされると言われ、湯婆婆と契約し油屋で働き始めます。
従業員から距離を置かれ、心細かった千尋
千尋は、油屋の従業員から「人間くさい」と距離を置かれ、嫌な顔をされていましたね。
また、教育係のリンも最初は千尋にきつく当たり、千尋を突き放すようなこと言っていました。
これはリンの性格で、本当は姉御肌の面倒見がいい先輩だということが後で分かります。
リンが千尋について声を出して褒めて受け入れたとき、千尋は緊張と疲れがどっと出て足がふらついていました。
夜も布団に入っている千尋は、眠れず震えていました。
ハクと一緒に、豚になった両親に会いに行く
早朝にハクがやってきて「橋のところへおいで。お父さんとお母さんに会わせてあげる」と言います。
千尋はハクは、豚舎へ向かいました。
その後、ハクからおにぎりをもらうシーン。
千尋は大粒の涙を流して泣いていました。
なぜ千尋は、突然泣き出したのか?
これには、千尋のつもりに積もった沢山の感情が溢れ出てきたのでしょう。
その感情について考えてみました。
両親が豚にされてしまった事実
神さまのご飯を食べて豚になってしまった両親に再度会うことで、やはり豚にされたんだなという現実を突きつけられました。
甘えん坊の千尋は両親を恋しく思っていることでしょう。
また、まったく知らない世界で一生懸命働きますが、人間であることで周りに冷たくされ、虐げられていました。
千尋は10歳の普通の女の子
両親のため弱音を吐かず仕事をしていましたが、やはりつらいという気持ちは大いにあります。
大人のわたしでさえ、仕事がつらくて落ち込むときがありますから。
そして、自分の状況を知るハクの優しさに触れて、これらのつらい思いが涙と一緒に流れ出たのだと思います。
自身の本当の気持ちを唯一伝えられる相手を前にして、緊張の糸が切れたんでしょうね。
ちなみに、おにぎりを頬張ったとき、千尋の動きが少し止まったように見えました。
人間の食べ物、おにぎりを口にして「千」としてではなく「千尋」に戻ったようにも感じました。
そして今まで起こったことを思い出したのかもしれません。
なぜハクは、千尋におにぎりを渡したんでしょうか?
それは、おにぎりやおむすぶ自体に意味があるからだと思います。
おにぎりは三角形で山の形をしていますよね。
昔から山には神さまがいると言われてます。
その神さまから、自然の恩恵をいただけるようにと、思いを込めて握られた食べ物がおにぎりです。
またおにぎりには「鬼斬り」と呼ばれ、災いから遠ざける意味があります。
同じようにおむすびは「お結び」と呼ばれ、良縁を結んでくれるのです。
いろんな昔話で遠出をするとき、必ずおにぎりを持っていくシーンが描かれています。
おにぎりって、私たち日本人にとっては本当にお腹が空いたとき食べると、力がみなぎる食べ物ですよね。
ハクが込めたおまじないとは、どのようなものか?
ハクは、「千尋の元気がでるようにまじないをかけて作ったんだ」と言っていました。
ハクなら何かしら特別な魔法かなんかをかけて作ることができると思います。
しかし、このおにぎりに魔法はかかっていないのではないかとも考えられます。
エマ
わたしは、親や友人に「あなたのことを思って作ったよ」と料理を振る舞われたことがあります。
わたしだけではなく多くの人が似たようなこと経ているでしょう。
この気持ちこそが、魔法のような効果をもたらすのではないでしょうか。
ハクは「辛かっただろう」と千尋の肩をさすりながら言っていました。
心落ち着いた千尋は、「わたし、頑張るね」と言って油屋へと帰っていきました。
その様子をハクは見守っていましたよね。
具が全くないシンプルなおにぎりだった
実際ハクが握ったものなのか、もしくは台所から頂いたものなのか分かりませんが美味しそうに見えますね。
わたしは塩おにぎりかなぁと考えています。
本当に美味しいものは、意外とシンプルに出来ているのではないかと考えさせられました。
ハクの愛情がいい味を出しているのでしょう。
おにぎりシーンは、海外ではどのような反応があったか?
海外の視聴者の多くが、このシーンを気に入っているようです。
日本で馴染みのおにぎりですが、海外では珍しい食べ物です。
しかし、美味しそうだと感じる人が多く、またハクの優しさを皆さん感じているようです。
日本のみならず、世界でも納得できる良シーンだと実感できます。
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