人生という長い旅路は山あり谷あり、様々な事が起こるでしょう。
この映画[NINE]の主人公であるグイドもまた、深くて大きな谷へと落ちていきます。
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【ストーリー】舞台は1964年のイタリア
映画監督のグイド(ダニエル・デイ=ルイス)は新作映画の脚本が書けず、スランプに悩んでいました。
制作発表の記者会見の中で記者からの質問に追い詰められたグイドは、ついにその場から逃げ出してしまいます。
行き着いた海辺のリゾート地では、愛人のカルラ(ペネロペ・クルス)に癒してもらおうとしますが、あっという間に制作陣に見つかり、ついには逃亡先のリゾート地で撮影を続行することになってしまいました。
グイドの良き相談相手で衣装デザイナーのリリー(ジュディ・デンチ)、女優の道を諦め夫を影ながら支える妻のルイザ(マリオン・コティヤール)、幼少時代の思い出にある娼婦サラギーナ(ファーギー)にインスピレーションを求めますが、何も得る事が出来ません。
月日ばかりが無駄に過ぎていったある夜、カルラとルイザが偶然鉢合わせてしまいます。
また、グイドも美しい記者(ケイト・ハドソン)の誘惑に惑わされ、一時の恋に落ちそうに。
ルイザに愛想を尽かされ、仕事もとうとう行き詰まってしまったグイドは、自身のミューズである女優クラウディア(ニコール・キッドマン)や、記憶の中の優しい母(ソフィア・ローレン)に救いを求めます。
元々は映画だった作品のミュージカル化
2009年に公開されるや、豪華な役者陣やスタイリッシュな衣装、きらびやかなダンスシーンなどが話題に。
2020年冬に城田優さんが主演での舞台が上演される事で、再び熱い視線が。
監督&キャスト
メガホンを取るのは、[シカゴ]や[パイレーツ・オブ・カリビアン4]の監督をつとめたロブ・マーシャル。
余談ですがメイキング内では、振付師としても活躍されているマーシャル氏のチャーミングなダンスシーンも見られます。
主役の悩める映画監督グイド・コンティーニ役は、最近本当の映画監督にもなった[リンカーン]のダニエル・デイ=ルイス。
マリオン・コティヤール、ニコール・キッドマン、ペネロペ・クルス、ケイト・ハドソンなど、アカデミー賞に輝いた美しい女優陣が、グイドを取り巻く女性達を演じています。
なかでも、[007]シリーズや[恋するシェイクスピア]のジュディ・デンチが衣装デザイナーのリリーを、イタリア屈指の名女優であるソフィア・ローレンがグイドの母を好演している事も話題を呼びました。
【作品の見所】素晴らしいミュージカルシーンの数々
キャストの中にはミュージカルの経験が無い方もいましたが、数ヶ月の練習を経て出来上がったパフォーマンスは、一曲ごとに「ブラボー!」と拍手を贈ってしまいたくなります。
ところで、ミュージカル映画というと会話の途中などで突然歌いだすものが多いです。
でも、作品内の全ての歌唱シーンは映画監督であるグイドの頭の中、空想上で描かれている設定となっています。
面白いのが、幾つかの楽曲が劇中の映画撮影用のセットの中でのパフォーマンスであること。
楽曲に合わせて表情を変え彩られる舞台までセットの中とは、いかにグイドが新作映画の構想に囚われているかが伺えます。
全ての楽曲が大好き!わたしの特にお気に入りの3曲
『Be Italian』
砂浜に住む娼婦サラギーナが少年時代のグイドに「イタリア人ならこうであれ」と教える一曲です。
映画のプロモーションでも使われ、「[NINE]と言えばこの曲!」と仰る方も多いでしょう。
グラミー賞受賞経験のファーギーのパワフルな歌声と、ダンサー達の映像からはみ出さんばかりのエネルギー溢れるパフォーマンスは、まさに圧巻の一言。
最後のタンバリンを突き上げるポーズは、女性としての強さを感じました。
『Unusual Way』
様々なアーティストにカバーされる切ないバラードを、[ムーラン・ルージュ]でも歌声を披露したニコール・キッドマンが歌います。
グイドからはミューズとして崇められるクラウディア。
歌の中と現実の彼女の表情の対比は、美しくも悲しいです。
『Take It All』
グイドの妻ルイザには元々『My Husband Makes Movies』という、自分ではなく仕事しか見ていない夫への悲しみを歌うバラードが舞台版からありましたが、映画ではさらにこの『Take It All』が追加されました。
今作品がミュージカル初挑戦だったマリオン・コティヤールのまっすぐな歌声は、ルイザのがんじがらめになった心情と苦しい程に重なります。
歌の中で愛する夫へぶつけれる剥き出しの怒りや悲しみは、ずいぶん胸を締めつけられますね(T_T)
ここまでは歌唱シーンに目を向けてきましたが、この映画の魅力は他にもあります。
多様な[愛]が描くストーリーと、それを表現するお芝居
無償の[愛]、刹那的な[愛]、突き放す[愛]、燃え尽くすような[愛]。
グイドに向けられる沢山の[愛]達は、立場や性別によって種類は変わるでしょうが、誰もが一度は抱いた事があると思います。
それらを時に仕草で、時に台詞や歌で、時に表情で演じる俳優陣の確かな演技力が合わさる事で、観客は自分や他人を重ね合わせて物語に一層入り込めるのです。
特にダニエル・デイ=ルイスの眼差しや僅かな動きの一つ一つに、繊細で不安定なグイドの心情が読み取れます。
まとめ
さて、冒頭で「グイドは谷へ落ちていく」と書きました。
仕事も、向けられていた沢山の[愛]も、自分さえも、グイドは全てを失い落ちていきます。
しかし、2年の月日を経てグイドは谷の底から戻ってきます。
彼を救ったのは、失ったと思っていた[愛]でした。
物語の最後で、グイドがどんな[愛]を掴んだのか。
それが分かった最後には、きっと笑顔になれる作品です。
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本ページの情報は2020年12月時点のものです。
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