『千と千尋の神隠し』は、2001年7月に公開されて瞬く間に大ヒットとなりました。
同年に多くの国内映画賞を受賞していきました。
翌年には、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞し、1年もの間、映画館で放映され続けました。
一方国外では、英語吹替版が上映されると、日本同様に非常に人気で興味深い作品として絶賛されました。
このことにより、海外でも次々と映画賞を受賞することになります。
2003年に第75回アカデミー賞長編アニメ賞を受賞
さらに2016年には、アメリカのサイトが選んだ「21世紀のアニメーション映画ベスト10」で1位。
同年BBCの「21世紀の偉大な映画100選」で4位を獲得しました。
[moveline color=”#afeeee” sec=”5″ thick=”40″ away=”2″]2021年現在では、[move]興行収入が316.8億円となり、観客動員数は2300万人以上[/move]です。[/moveline]
このように、金銭面、映画のストーリーともに世界中で人気がある作品だということが納得できます。
『千と千尋の神隠し』は何故こんなに大ヒットとなったのか?
日本のみならず海外でもヒットした理由を考えてみました。
1、『千と千尋の神隠し』の世界観やストーリー
日本ならではの八百万の神の存在は非常に大きい
この神さまは日本人ならではですよね。
日本人にとっては馴染みがあり、どこかホッとする印象が持てます。
この神さまたちの新鮮さや不思議な感覚は、海外の方にはインパクトが大きいのではないでしょうか。
また、作品上で描かれた油屋や千尋たち家族が彷徨っていた街並みも、日本を舞台にしながら日本らしからぬ雰囲気もあります。
このような世界観は、日本人にも外国人にも興味が持ちやすいと思います。
ストーリー
特別な存在として描かれる主人公は、特殊な能力を持っており目立つように描かれていることが多いですよね。
でも千尋は、何の能力もない平凡な10歳の女の子です。
彼女の成長をまるで自分の成長として観ることができるため、彼女の気持ちに同感しやすいのです。
最初は、頼りなくお甘えん坊だった千尋。
迷い込んだあちらの世界での体験を通して少しずつ成長していく姿を、応援せずにはいられなくなる魅力があります。
2、魅力的なキャラクターたち
キャラクターたちは、千尋の成長に欠かせない存在です。
カオナシ
例えば、「カオナシ」です。
いつの一人ぼっち淋しいと言っていました。
友達や家族もいなければ、名前もないのです。
初めてあちらの世界に来て油屋で働くことになった千尋にそっくりですね。
この、カオナシは序盤から千尋に付き纏っていました。
後半では千尋に受け入れられ、共に旅をして銭婆に居場所を与えてもらえました。
千尋の成長は、カオナシの変化にも大きく現れていました。
リン
また、「リン」も千尋に大きな影響を与えています。
ぶっきら棒だけど、仕事を一生懸命教えてくれてたり心配してくれたりと面倒見がいいですね。
銭婆の元へ向かう時も、わざわざ外までやってきてカオナシに一喝したリン。
油屋での仕事は、彼女がいなかったら上手く進まなかったでしょうね。
彼女の協力によって、千尋は甘えん坊から頼もしく強くなったと思います。
ハク
最後に「ハク」です。
彼はヒーロー的な位置におり、おかっぱ頭でキリッとした目と昔の日本人というイメージ。
見た目だけでも、日本のみならず海外のアニメファンを虜にします。
困ったことが起きたとき、常に正しい道へ導いてくれるハク。
そんなハクがピンチのときは千尋が自ら行動し、解決します。
お母さんにくっついてた最初とは全く違い、本当に立派になりました。
このように主要キャラクターは特に千尋の成長に大きく関わるため、千尋同様に応援したくなりますね!
脇を固める不思議なキャラの数々
さらに、この作品に出てくる多くのキャラクターが、人間と動物を混ぜたように描かれていて不思議に感じます。
時には、カオナシなどにちょっとした恐怖を感じたりと、色々と何これ?と思うシーンも多く考えさせられます。
考察する人が多いのもこういった理由が挙げられますね。
3、作品で流れる挿入歌
作品上映後、ジブリ作品の曲はとても人気になりますよね。
聴いてるだけでも癒される曲は、いつまでもこの作品を覚えていられる魅力があります。
日本のみならず海外でも受け入れやすい、クセになる曲が多いのだと感じます。
また日本では、前作『もののけ姫』のヒットも『千と千尋の神隠し』のヒットに大きく影響しています。
「もののけ姫」のヒットによってジブリファンが急増し、次作の「千と千尋の神隠し」に期待が膨らんだのです。
テレビCMなど宣伝も「もののけ姫」よりも力を入れたそうです。
さらに、映画館が増えてきて気軽に映画を観る環境ができたこと、その映画館で人気作品は多数のスクリーンで上映できるようになったことも大ヒットに繋がりました。
まとめ
2020年には、動画配信サービスNetflix でジブリの21作品が日本、アメリカ、カナダを除いた約190カ国で配信されました。
世界中の多くの人たちが、ジブリ作品を観られる機会に触れられることは非常に嬉しいです。
これからもますますファンが増えていくのではないでしょうか。
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